推しの出演作品とその劇場で上演する意味の話。
関西人だからか、地元関西で推しの出演する公演があるとつい「その劇場でその作品を上演する意味」みたいなことを考えてしまったりします。
もちろん実際には様々な(大人の)事情によりその劇場が選ばれているだけで、意味はないことが殆どなのでしょうけど…
まあ物事の意味なんて大抵後付けなものですからね。
『Take me out』の関西公演は兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールで上演されました。兵庫県西宮市にあり、最寄駅は阪急・西宮北口駅。
私はこの土地でTMOが上演されたことがとても良かったと思います。
西宮北口駅は阪急の大きなターミナル駅で、劇場の近くには大きなショッピングセンターがあり、塾と銀行が山ほどあって、街全体が新しく綺麗で、関西の「住みたい街ランキング」4年連続1位という…
つまりは「美しく文化的かつ便利な、ファミリー層にとって憧れの街」です。
『Take me out』という大変に教養を求められる(「メソジスト教会でスクエアダンス」とか、説明もなしに調べずすぐ理解できる人は多分殆どいないでしょう)作品にとって、この文化的で整った街の劇場はとてもお似合いだったと思います。
本当にこの作品の難しいテーマにちょうどよく堅い劇場でした。他の、大阪や京都や神戸の劇場では少し違ったのではないかと思います。
また「劇場の近くにあるショッピングセンター」西宮ガーデンズがある場所は、かつて野球場でした。
球場が取り壊されるのと入れ替わりに建てられた劇場で*1野球をテーマとした作品が上演されたのは面白いですね。
なんだかメイソンが聞いたら喜びそうな話です。
このような理由により、TMOはこの劇場で上演する意味がしっかりしていて私は大変満足でした。
しかし、時には逆に上演する意味が見出せず納得できない場合もあります。
まあ私が勝手に納得できないだけなんですけど。
舞台版『魔王 JUVENILE REMIX』がそれでした。
関西公演が上演されたのは新神戸オリエンタル劇場。
完全にただ私が個人的に納得できないというだけなので、気にしないでいただきたいのですが…
この作品は「大規模な都市開発後の荒廃に警鐘を鳴らす」ことがテーマの一つになっていたと思います。
しかしこのテーマ、神戸においては完全に「もう終わったこと」じゃないかと私は思うのです…
神戸市はかつて大規模な都市開発をやって、すでに多くの施設が過疎状態になっています。
…オリエンタル劇場のある新神戸オリエンタルシティだって、言っちゃなんですがかなりのシャッター率です。
フロアガイドの空き店舗率…
そんな場所で「大規模開発なんかやったら後で過疎って荒れて大変よ!」みたいなこと言われたって「もうなっとるわ!!」としか言えません!
「その過疎った後どうするかの話をしてくれ!」と言いたくもなります!
せめて…せめてまだ大阪でやってくれたら…!
いや大阪も夢洲問題とか色々開発やらかしてますけど…
それでもあのころ都構想とか色々あったし、まだテーマに合ってた気はするんですけど…!
まあ私が勝手に納得できないだけの話なので、多くの人はこんなこと気にしないし気にしなくていいと思います!
社会問題系のテーマはそんな細かいことがもやもや気になったりして困るという話でした!
そんな話を書いてたら
今日は稽古が休みだったので紀伊國屋演劇賞の授賞式のため紀伊國屋ホールへ行ってきました。
— 味方良介 (@rsk_mkt) 2017年1月24日
『TAKE ME OUT』を始め数々の作品を制作しているCATプロデュースさんが団体賞を授賞したので出席させてもらいました!いつか味方も壇上へ!!
明日はいよいよ麻璃央も合流!楽しみだ。 pic.twitter.com/i260BbKI3Z
おお、推しが授賞式に行ってる…!
『Take me out』本当に素敵な作品だったので受賞嬉しいです。
CATプロデュースさん、今後も推しをよろしくお願いします…!
*1:球場の取り壊しが完了したのは2005年夏ごろ、劇場がオープンしたのは2005年10月