推しとの出会いの話。
私が推しを初めて観たのは、
大阪公演最初の土曜日、マチネだったと思います。
M1が立海の校歌から始まるこの公演。
彼の第一声で私は衝撃を受けました。
少年の声がする。
明らかにそれは高く響く少年の声でした。
この声はあの、七三分けの眼鏡の、柳生役から出ているのか?
歌でも台詞でも、その柳生役から出ている声は少年のそのものでした。
まるで、ちょうど手のひらに収まるくらいの鈴をコロコロと転がしたような声が
(猫の首につける鈴では高すぎるし、神社で鳴らす鈴では低すぎる)
真夏のメルパルク大阪と私の脳に高く高く響いていました。
その高い少年の声に少し慣れ始めたころに彼らの試合が始まりました。
ダブルスの試合で仁王と入れ替わった柳生は、2人の曲を歌いだします。
仁王の格好で歌う彼は、あまりにもキラキラしていました。
歌うことが、舞台に立つことが楽しくて幸せで仕方がない…
その時の彼からはそんな感情が全身から溢れていました。
私はそんな彼の姿を見ながら、以前好きだった歌い手さんのことを思い出していました。
その歌い手さんはプロではなく、趣味で歌う素人です。
ですが、ステージに立つたび毎回とても楽しそうで幸せそうで
「そこに立てる喜び」を全身で表現出来る人でした。
趣味で歌う人は、こちらがいくらお金を出して通ったとしても人前で歌うことを続けてくれるとは限りません。
そもそも通えるほどライブをしない・できない人も居ます。
その歌い手さんも今は殆どライブをやっていませんが、とてもとても幸せそうに歌う姿は忘れられません。
きっと仕事で歌うプロからあそこまでの「舞台に立つ幸せ」を感じることはできないだろう…と思っていました。
そう、推しと出会うまでは。
「声」に衝撃を受け、あまりにも幸せそうな「感情表現」に胸を打たれ、
思ってもみなかった出会いに呆然としていた頃、最後の驚きが訪れました。
「日替わりネタ」です。
なんとその公演で、真田にトロフィーを渡す日替わりネタの担当は柳生でした。
すっかり彼の声を覚えていた私は「真田くん!真田くん!」と呼ぶ声にまず驚き、
ネタのあまりの可愛らしさに驚き、
これほど可愛いのにめちゃくちゃ面白くて客席をどっかんどっかん笑わせていることに驚きました。
いや、彼のネタはものすごく可愛いんです。可愛いのにちゃんと面白い。
普通可愛いネタって「うふふ可愛いね〜笑ってあげようね〜」ってとこがあるじゃないですか。
でも「天使の紳士」とか、もうめちゃくちゃあざとくて可愛いネタのはずなのに
語感とジェスチャーと声色の複合力技で思いっきり笑わせてくる。
可愛いのにちゃんと面白い!教育テレビかよ!!
と思いました。Eテレに出れる。
本当に推しとの出会いは衝撃でした。
衝撃すぎてそのまま当日券でソワレに入りました。
ソワレを観たあと帰りの御堂筋線で「これは、推そう」と思いました。
そんなこんなで彼は私にとって「推し」となり
私は舞台に立つ彼を鑑賞・観察し続け、現在に至る訳です。
「声」「感情表現」「ネタ」この3つのうちどれかが欠けていれば
彼を推すことにはならなかったように思います。
こんな衝撃の出会いをくれたテニミュについて、
本日23時からWOWOWで放送する番組内で
推しが事務所の後輩である跡部役の三浦宏規くんと対談をするそうです。
いやー楽しみですね!
再放送もあるそうなので皆様もぜひご覧ください!(ダイマ)